FREE SELF CHECK
労使協定診断
労使協定方式の協定書に、必要な記載が揃っているかを点検します
労使協定方式を採用している派遣元事業主の方向けの、無料のセルフチェックです。協定の中身に必要な記載が揃っているかを、13の設問で確認します。入力や登録は不要です。
ご利用にあたって
- お手元に、現在適用している労使協定の写しをご用意ください。
- 各設問について、自社の現在の協定書にいちばん近い選択肢をお選びください。
- 全問にお答えいただくと、確認が必要な項目だけが結果として表示されます。
第1部 だれに適用される協定か
協定の適用範囲に関する記載事項です。
Q1. この協定がどの派遣労働者に適用されるのかを、労使協定に記載していますか。
協定に必ず記載しなければならない事項です(法第30条の4第1項第1号)。適用範囲を特定する記載があるかをご確認ください。
Q2. 対象を一部の派遣労働者に限っている場合、その理由を労使協定に記載していますか。
範囲を一部に限定する場合は、その理由の記載が求められます(法第30条の4第1項第6号、則第25条の10第2号)。範囲だけを書いて、なぜその範囲にしたのかが書かれていない協定が見られます。
Q3. 一つの労働契約の期間の途中で、派遣先が変わったことを理由に協定の対象から外さない旨を、労使協定に記載していますか。
特段の事情がない限り、契約期間の途中で協定対象であるか否かを変更しない旨の記載が求められます(法第30条の4第1項第6号、則第25条の10第3号)。協定書に「一の労働契約の契約期間中」という言葉が出てこない場合は、抜けている可能性があります。
第2部 賃金が一般賃金額と同等以上である旨の記載
協定にその旨が記載されているかを確認する設問です(法第30条の4第1項第2号イ)。
「一般賃金額」とは
派遣労働者と同じような仕事をしている世の中の労働者の、平均的な時給のことです。国が毎年、通達で職種ごとに「この仕事なら1時間あたりいくら」という金額を公表しており、これに勤務地による賃金水準の差(地域指数)を反映させて求めます。労使協定方式では、自社の派遣労働者の賃金がこの額を下回らないことが条件になります。
「一般の退職金の水準」とは
世の中の会社が実際に支払っている退職金の平均的な水準のことです。国の通達では、勤続年数ごとに「月給の何か月分」という形(支給率)で示されています。自社の退職金がこの水準以上であることが条件になります。前払いで支払う場合や中小企業退職金共済制度等による場合は、賃金への上乗せ分や掛金の額で比べます。
Q4. 基本給について、同種の業務に従事する一般労働者の賃金額(一般賃金額)と同等以上とする旨を、労使協定に記載していますか。
「一般賃金額と同等以上とする」と一文あるだけでは足りない場合があります。一般賃金額は、通達の別添に示された職種ごとの額に、地域指数を反映させて求めます。協定の本文には、どの通達のどの職種を比較の対象としたのか、どの地域によるのかが分かるように記載し、実際の金額は別表で示すのが一般的です。
とくに次の3点は指摘を受けやすい箇所です。
- 選んだ職種が、派遣労働者が実際に従事する業務の内容と合っているか
- 地域は派遣先の事業所の所在地によるものか(派遣元の所在地ではありません)
- 自社の等級と、一般賃金額の能力・経験の区分(0年・3年・10年など)との対応関係が記載されているか
Q5. 通勤手当について、一般賃金額と同等以上とする旨を、労使協定に記載していますか。
通勤手当は、①通勤に要する実費に相当する額を支給する方法と、②通達に示される一般通勤手当の額と同等以上の額を支給する方法があります。協定を読んで、どちらの方法によるのかが特定できることをご確認ください。
Q6. 退職金について、一般の退職金の水準と同等以上とする旨を、労使協定に記載していますか。
退職金には、①退職手当制度を設ける方法/②退職金相当額を基本給等に上乗せして前払いする方法/③中小企業退職金共済制度等に加入する方法があり、いずれによるのかを協定に記載する必要があります。
いずれの方法でも、自社の水準が通達の示す水準以上であることが求められます。①による場合は自社の退職金支給表が通達に示す支給率(月数)以上であること、②による場合は上乗せする割合、③による場合は掛金の額が、それぞれ問われます。賃金の記載はあるのに退職金の記載だけがない協定が実務上よく見られます。
第3部 別表(比較表)の添付
労使協定には、本文のほかに比較表の添付が必要です。
Q7. 労使協定の本文とは別に、自社の基本給・通勤手当(前払い退職金や中小企業退職金共済制度等の掛金による場合はその額も含む)が、通達に示す額以上であることを示す表(別表)を添付していますか。
労使協定には、本文のほかに比較表の添付が必要です。一般に、通達に示す一般賃金額を示した表と、それに対応する自社の賃金額を示した表の2つを置き、自社の額が通達の額以上であることが一目で分かる形にします。
退職金を前払いで支払っている場合はその上乗せ分を、中小企業退職金共済制度等による場合はその掛金の額を、それぞれこの表に含めて比較します。本文だけで表がない協定は、比較が行われたことを確認できないと判断される可能性があります。
Q8. 退職手当制度による場合、自社の退職金支給表が、通達に示す退職金支給表の水準以上であることを示す表を添付していますか。
退職手当制度による場合は、賃金の比較表とは別に、退職金についての比較表も必要です。通達に示された勤続年数ごとの支給率(月数)と、自社の支給表とを並べ、受給に必要な最低勤続年数が同年数以下であること、勤続年数ごとの支給月数が同月数以上であることが分かる形にします。
第4部 賃金の決め方の記載
賃金の改善と、その前提となる評価に関する記載事項です。
Q9. 経験を積んだり能力が向上したりした場合に、賃金が改善される旨と、その方法を労使協定に記載していますか。
法第30条の4第1項第2号ロの記載事項です。「能力等の向上に応じて賃金を改善する」とだけ書かれている場合は、要件を満たさないと判断される可能性があります。何を見て向上したと判断するのか/どの賃金項目が/どの程度上がるのか——この3つが読み取れる記載が必要です。
Q10. 公正な評価に基づいて賃金を決める旨と、その評価の方法を労使協定に記載していますか。
法第30条の4第1項第3号の記載事項です。「公正に評価する」という一文だけでは、方法が示されていないと判断される可能性があります。評価をいつ行うのか/どのような方法で行うのか/評価結果を賃金のどこに反映させるのかまで書かれているかをご確認ください。Q9の改善の仕組みと連動している必要があります。
第5部 賃金以外の記載事項
賃金以外の待遇、教育訓練、有効期間に関する記載事項です。
Q11. 賃金以外の待遇(教育訓練、福利厚生など)について、正社員との均衡を図る内容を労使協定に記載していますか。
法第30条の4第1項第4号の記載事項です。労使協定方式であっても、賃金以外の待遇は派遣元に雇用される通常の労働者(正社員)との間で不合理な相違が生じないようにする必要があります。賃金の記載は詳しいのに、この部分だけが抜けている協定が見られます。
Q12. 段階的かつ体系的な教育訓練を実施する旨を、労使協定に記載していますか。
法第30条の4第1項第5号の記載事項です。教育訓練計画を別に定めている場合は、その計画に従って実施する旨を協定に記載する形が一般的です。計画があっても協定に触れられていなければ、記載事項を欠くと判断される可能性があります。
Q13. 協定の有効期間を記載していますか。また、その期間は現在も有効ですか。
法第30条の4第1項第6号、則第25条の10第1号の記載事項です。開始日と終了日の両方が特定されている必要があります。あわせて、一般賃金額は毎年度改定されるため、年度の切り替わりに合わせて見直せる期間設定になっているかもご確認ください。期間が切れたまま運用している例が見られます。
協定の中身を、専門家と一緒に点検しませんか
労使協定方式の協定書は、本文と別表の両方が揃って初めて要件を満たします。当事務所は、労働局の需給調整部門で派遣元・派遣先の指導監督にあたった経験をもとに、協定の中身を一つひとつ点検いたします。
無料で相談する初回のご相談は無料です。お気軽にどうぞ。
※ 本診断は、労使協定方式の労使協定について一般的な記載事項を確認するための簡易的な自己点検であり、個別の協定が法令の要件を満たすかどうかを判定・保証するものではありません。正確な判断は個別にご相談ください。
