SERVICE / 労働者派遣事業
派遣の新規許可申請・
許可有効期間更新申請
労働者派遣事業の許可は、資産要件・派遣元責任者・事務所の面積など、細かな要件をすべて満たしたうえで、20種類を超える書類をそろえる必要があります。とくに有効期間の更新は、期限までに完全な状態で申請が終わっていなければ、許可そのものが失効してしまいます。
当事務所は、大阪労働局・兵庫労働局の需給調整部門で計4年間、審査・指導する側の実務に携わってきました。どこでつまずきやすいのか、どの資料をどう整えれば通りやすいのかを踏まえて、申請の準備から提出までをお手伝いいたします。
このページの内容
1. 派遣の新規許可申請
許可要件
派遣の許可を初めて取得する場合は、以下のすべての要件を満たす必要があります。
- 1 労働関係法令(労働基準法、職業安定法、最低賃金法等)に違反して罰金刑以上の刑を受けてから5年を経過していない役員または派遣元責任者がいないこと
- 2 暴力団に所属している役員または派遣元責任者がいないこと
- 3 特定の会社に対してだけ派遣すること(専ら派遣)を目的として、許可申請を行うものではないこと
- 4 許可取得後、派遣労働者に対して必ず教育訓練を実施すること ・派遣労働者の入社後3年間は、毎年8時間の教育訓練を実施する必要があります。 ・この教育訓練は、費用を派遣労働者から徴収せず、かつ、教育訓練の時間について賃金を支払う必要があります。
- 5 派遣労働者のキャリアコンサルティングの窓口を設けること
- 6 派遣元責任者講習を受けた派遣元責任者が1人はいること ・派遣元責任者になるには、①派遣元責任者講習の受講 ②3年以上の雇用管理経験の両方が必要です。 ・「雇用管理経験」とは、部下がいた期間を意味します。
- 7 直近の決算の貸借対照表において、資産から負債を差し引いた額(基準資産額)が2,000万円以上あること
- 8 上記(7)の基準資産額が、直近の決算の貸借対照表の負債額の7分の1(1/7)以上であること
- 9 直近の決算の貸借対照表において、現預金(現金及び預金のみ)の額が1,500万円以上あること
- 10 派遣事務所の面積がおおむね20㎡以上であること
- 11 適正に、雇用保険・社会保険に加入していること ・労働者がいない場合は、今後、雇用保険や社会保険の加入要件を満たしたときに適正に加入する予定であることが必要です。
とくに(7)(8)(9)の資産要件にご注意ください。
基準資産額2,000万円以上・負債額の1/7以上・現預金1,500万円以上という3つの金額要件は、いずれも高い水準です。この要件に届かないために、派遣の許可を断念される事業所は少なくありません。
また、上記の許可要件は、許可の更新手続きの際にも同じように満たす必要があります。
許可申請に必要な書類
新規の許可申請では、次の書類が必要となります。部数はいずれも標準的なもので、管轄の労働局によって取扱いが異なる場合があります。
- 1労働者派遣事業許可申請書(様式第1号)【正本1部・コピー2部】
- 2労働者派遣事業計画書(様式第3号)【正本1部・コピー2部】
- 3キャリア形成支援制度に関する計画書(様式第3号-2)【正本1部・コピー2部】
- 4教育訓練計画書【コピー2部】
- 5自己チェックシート(様式第15号)【正本1部・コピー1部】
- 6定款 【コピー2部】・「労働者派遣事業」を行う事業目的の記載が必要です。
- 7法人の登記事項証明書(履歴事項証明書) 【正本1部・コピー1部】・「労働者派遣事業」を行う事業目的の記載が必要です。・申請日前3か月以内に証明されたものをご提出ください。
- 8役員(監査役を含む)の住民票 【正本1部・コピー1部】・本籍の記載があり、個人番号(マイナンバー)の記載がないものに限ります。・申請日前3か月以内に証明されたものをご提出ください。
- 9派遣元責任者の住民票 【正本1部・コピー1部】・本籍の記載があり、個人番号(マイナンバー)の記載がないものに限ります。・申請日前3か月以内に証明されたものをご提出ください。
- 10役員(監査役を含む)の履歴書 【正本1部・コピー1部】・職歴に空白期間がある場合は、その期間についての説明(求職活動等)を記載してください。
- 11派遣元責任者の履歴書 【正本1部・コピー1部】・職歴に空白期間がある場合は、その期間についての説明(求職活動等)を記載してください。・「雇用管理歴が3年以上であること」がわかるように職歴を記載してください。
- 12派遣元責任者講習受講証明書 【コピー2部】・受講日が許可を申請する日前3年以内のものに限ります。・(例)R5.5.25に申請する場合、R2.5.26以降に受講した証明書でなければ受け付けてもらえません。
- 13法人の確定申告書(別表1および別表4) 【コピー2部】・直近の事業年度のものに限ります。・納税地の所轄税務署の受付印があるものに限ります(電子申告の場合は「受信通知」を印刷したものも添付)。
- 14納税証明書「その2」(法人税の所得金額の証明書) 【正本1部・コピー1部】・直近の事業年度のものに限ります。
- 15貸借対照表 【コピー2部】・直近の事業年度のもので、納税地の所轄税務署に提出したものに限ります。
- 16損益計算書 【コピー2部】・直近の事業年度のもので、納税地の所轄税務署に提出したものに限ります。
- 17株主資本等変動計算書 【コピー2部】・直近の事業年度のもので、納税地の所轄税務署に提出したものに限ります。
- 18派遣事業所の使用権を証する書類 ・自社が所有する建物の場合:不動産の登記事項証明書【正本1部・コピー1部】・賃貸借物件の場合:賃貸借(使用貸借)契約書【コピー2部】
- 19レイアウト図 【コピー2部】・設計図のほか、手書きの図やワード・エクセルで作成したものでも差し支えありません。・広さが20㎡以上であることがわかるようにしてください。・「派遣元責任者の席」「鍵が閉められるキャビネット」「面談室」の場所も記載してください。
- 20個人情報適正管理規程【コピー2部】
- 21派遣労働者のキャリア形成を念頭においた派遣先の提供のための事務手引・マニュアル【コピー2部】
- 22就業規則または労働契約書の写し 【コピー2部】 ・就業規則の作成義務がある会社(労働者数10人以上)の場合は、就業規則のコピーをご提出ください(所轄労働基準監督署の受付印があるものに限ります)。 ・作成義務がない会社(労働者数10人未満)の場合は、労働契約書の雛形のコピーをご提出ください。 ・(4)の教育訓練計画に記載した教育訓練を受講させた場合に、その受講時間を労働時間として扱い、通常の賃金を支払うことの記載が必要です。 ・無期雇用派遣労働者を労働者派遣契約の終了のみを理由として解雇しないこと、また、有期雇用派遣労働者についても、労働者派遣契約終了時に労働契約が存続している場合は契約終了のみを理由として解雇しないことの記載が必要です。 ・無期雇用派遣労働者、または労働契約期間内に労働者派遣契約が終了した有期雇用派遣労働者について、次の派遣先を見つけられない等、使用者の責に帰すべき事由により休業させた場合には、労働基準法第26条に基づく手当を支払うことの記載が必要です。
- 23企業パンフレット等、事業内容が確認できるもの 【正本またはコピー2部】・企業パンフレットを作成していない会社は提出不要です。
- 24手数料(収入印紙12万円分) ・労働者派遣事業を行う事業所の数が2以上の場合、1事業所につき5万5千円分を追加してください。 ・収入印紙は申請書類に貼付せず、管轄の労働局の指示に従ってご提出ください。申請書類に貼付してしまうと、仮に許可申請が認められなかった場合に、その収入印紙が次に使えなくなる可能性があります。
- 25登録免許税(9万円)の領収証書 【正本1部】 ・申請書を提出する労働局を管轄する税務署(兵庫労働局の場合は「神戸税務署」)で納付してください。 ・銀行や郵便局で納付する場合も、必ず当該税務署あてに納付してください。
- 26その他 ・管轄の労働局により、上記(1)〜(25)以外の補足資料の提出を求められる場合があります。その場合は労働局の指示に従って、必要な書類をご提出ください。
【収入印紙の例】大阪本社と尼崎支社の2事業所で許可を取得する場合
大阪本社分(12万円)+尼崎支社分(5万5千円)=17万5千円が必要となります。
派遣の許可は事業所ごとに必要ですが、大阪本社だけで派遣事業を行う場合は、12万円分の収入印紙のみで足ります。
その前に ― まずは無料で「許可・更新の要件」セルフチェック
「基準資産や現預金の要件を、うちは満たせているだろうか」「次の更新は大丈夫だろうか」と、少しでも不安を感じた方へ。いくつかの質問に答えるだけで、派遣許可の取得・更新でつまずきやすいポイントに、今のうちから備えられているかを、その場で確認できます。
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派遣許可 更新リスク診断(無料)を受ける →2. 許可有効期間更新申請
許可更新のタイミング
派遣の許可の有効期間は、1回目が新規で許可を取得してから3年間、2回目以降は5年間です。有効期限を過ぎたあとも派遣事業を行うためには、許可有効期間更新申請の手続きが必要となります。
【例】令和5年6月1日に派遣の新規許可を取得した場合
1回目:令和8年5月31日の3か月前である令和8年2月28日までに
2回目:令和13年5月31日の3か月前である令和13年2月28日までに
それぞれ許可有効期間更新申請の手続きを終えていなければ、派遣の許可は失効することになります。
※ 上記の「3か月前」とは、許可の有効期間が満了する日の3か月前までに手続きを終えていなければ、更新ができないことになる、という意味です。
※ 3回目以降も、5年ごとに許可有効期間更新申請の手続きが必要となります。
許可要件
許可有効期間更新申請の要件は、派遣の新規許可申請の要件とまったく同じです。基準資産額・現預金の要件についても、更新のたびに改めて満たしている必要があります。
更新申請に必要な書類(新規許可申請との違い)
許可有効期間更新申請の必要書類は、基本的には新規許可申請と同じですが、次の3点が異なります。( )内の番号は、前の章の必要書類リストの番号に対応しています。
(24)手数料 収入印紙5万5千円分
※ 新規許可の際は12万円分です。
・労働者派遣事業を行う事業所の数が2以上の場合、1事業所につき5万5千円分を追加してください。
・【例】大阪本社と尼崎支社の2事業所の場合:大阪本社分(5万5千円)+尼崎支社分(5万5千円)=11万円
・収入印紙は申請書類に貼付せず、管轄の労働局の指示に従ってご提出ください。貼付してしまうと、仮に更新が認められなかった場合に、その収入印紙が次に使えなくなる可能性があります。
(25)登録免許税の領収証書 不要です
※ 新規許可の際は9万円分の領収証書が必要です。
・登録免許税は初めて派遣の許可を取得する場合のみ必要となるため、有効期間更新申請の際は支払い不要です。
【更新申請のみ】雇用保険等の被保険者資格取得の状況報告書(様式第3号-3)
【正本1部・コピー2部】
・新規許可申請では必要とされておらず、更新申請のときにのみ提出を求められる書類です。
・派遣労働者のうち、雇用保険または健康保険・厚生年金保険の未加入者がいる場合に必要となります。
3. 申請の際にとくにご注意いただきたいこと
新規許可は、申請した日の属する月の2か月後に許可となります
派遣の新規許可は、いつ申請しても、月末締めの2か月後の1日に許可取得となります。
【例】令和5年5月11日に新規許可申請を労働局に行った場合
令和5年5月11日の属する月(令和5年5月)→ 令和5年8月1日に許可を取得
更新申請は、有効期間の3か月前までに完全な状態で終えている必要があります。
期限までに完全な状態で申請手続きが終わっていなければ、許可有効期間の末日をもって許可が失効することになります。
【例】許可有効期間:令和5年6月1日 〜 令和8年5月31日
更新申請の期限:令和8年2月28日
→ 令和8年2月28日までに更新申請の書類を完全な状態で管轄の労働局に提出できなければ、令和8年5月31日で派遣の許可が失効することになります。
新規許可・更新申請とも、かなり早い段階から準備を始めてください
新規許可・有効期間更新申請とも、審査は非常に細かく行われます。申請しようとお考えの時期の3か月ほど前には、準備に着手し、管轄の労働局にもご相談いただくことをおすすめします。
たとえば、更新申請の期限ぎりぎりに書類を提出して内容に不備があった場合、労働局から再提出を求められ、その再提出が期限を過ぎてしまうと、許可の更新ができなくなりますのでご注意ください。
4. 当事務所が提供するサービス
派遣の新規許可申請
派遣の新規許可申請は、書類の書き方が複雑で、添付書類についても細かなルールがあるため、自社だけで進めようとすると、書類がそろうまでに数か月かかることも珍しくありません。当事務所は申請実務を熟知しておりますので、必要書類の洗い出しから作成までを短期間で整え、手続きがスムーズに進むよう対応いたします。
許可有効期間更新申請
許可有効期間更新申請は、新規許可を取得してから3年後・8年後に行うため、手続きの方法をほとんど覚えていない、という状態で期限を迎えられることがよくあります。
また、新規許可申請と同じ要件を満たす必要があり、直近の決算で売上等が低下していた場合、基準資産の要件を満たせず、更新ができなくなる派遣会社も少なくありません。
当事務所では、直近の決算で基準資産要件を満たさない場合の対応方法についても把握しておりますので、できるだけ更新ができるよう、スピーディーに対応いたします。
※ 事業所の状況によっては、要件を満たすことが難しい場合もあります。必ずしも有効期間の更新ができることをお約束できるものではありません。
新規許可・有効期間更新の場合は、できるだけ早くご連絡ください。
派遣の新規許可申請および許可有効期間更新申請の手続きには、通常2〜3か月ほどかかります。
「来月から派遣事業を始めたい」「5日後が更新の申請期限なのでお願いしたい」といったご相談は、対応いたしかねる場合があります。
なお、「当事務所を知ったのが最近だったため、連絡がぎりぎりになった」等のやむを得ない事情がある場合も、まずはご相談ください。対応させていただける場合がございます。
5. 料金のご案内
当事務所の標準的な報酬額は次のとおりです。事業所数やご依頼の範囲によって異なりますので、お話を伺ったうえでお見積りいたします。お見積りは無料です。
- 労働者派遣事業 新規許可 申請代行 200,000円(税別)〜 ※ 許可要件の確認から、申請書類・教育訓練計画・就業規則の必要箇所の整備、申請までを代行いたします。
- 労働者派遣事業 許可更新 申請代行 100,000円(税別)〜 ※ 申請書類の作成・提出のみを承る「ライト」と、事前チェック・教育訓練計画の見直し・更新後の定期調査に備えた書類確認までを含む「標準」の2種類をご用意しております。
- 有料職業紹介事業 新規許可 申請代行 150,000円(税別)〜
- 有料職業紹介事業 許可更新 申請代行 120,000円(税別)〜
・上記の報酬額のほかに、収入印紙・登録免許税などの法定費用を実費でご負担いただきます。金額は、このページの「許可申請に必要な書類」の(24)(25)に記載のとおりです。
・遠方の場合は、別途交通費等を頂戴する場合があります。
・許可更新をご検討の方には、更新申請の前に現状を確認する「許可更新 事前チェック(30,000円・税別)」もご用意しております。続けて更新申請代行をご依頼いただいた場合、点検料は報酬から全額差し引きます。
各プランの詳しい内容、労働局の調査対応・労使協定の作成・顧問契約などの料金は、料金のご案内ページにまとめております。
料金の詳細を見る →許可の取得・更新について、ご相談を承ります
「基準資産の要件を満たせるだろうか」「更新の期限が近いが、何から手をつければよいか」など、どの段階のご相談でも構いません。労働局で審査・指導に携わってきた経験をもとに、現状を確認したうえで、進め方をご提案いたします。
大阪・兵庫を中心に、東は東京から西は福岡まで対応しております。遠方の場合はオンラインでのご相談も承ります。
